米国バージニア州ミドルセックス郡委員会のジョンB.クーンツ副委員長は6日、中国で法輪功学習者を対象に行われている臓器収奪を止めるには、アメリカと主要各国が連携して、中国に貿易及び経済制裁を発動すべきという考えを明らかにした。米国にある大紀元時報の取材で述べた。
クーンツ氏は、「これはテロ行為同然で、国の支持がなければ成り立たない」と臓器収奪がジェノサイド(集団虐殺)に当たるとの見解を示した。
クーンツ氏が所属するミドルセックス郡委員会は3日、臓器収奪を非難する決議案を可決した。決議案は中国政府による法輪功への弾圧を批判したほか、中国に渡航しての臓器移植を自粛するよう市民に呼びかけている。クーンツ氏は「我々は沈黙してはならない」と語った。
同氏は、米政府は主要各国と同盟を結んで、中国に対して実質的な経済制裁と貿易制裁を行うべきだと考えている。「これは唯一、有効な手段だと思う」「中国が臓器収奪をやめるまで、国際社会は中国製品をボイコットすべき」
最近、欧米メディアは、中国新疆ウィグル自治区での強制労働問題を取り上げているが、「良心の囚人」法輪功学習者も全国範囲で大規模な強制労働を強いられていると、刑務所から釈放された学習者が証言している。
クーンツ氏は「これは世界的に大きな問題だと思う」「なぜ一部の製品がこんなに安いのか。我々はその裏を知るべき」と指摘した。
同氏はまた、「我々全員が、真、善、忍という素晴らしい信念を貫く法輪功学習者の側に立つべきだ。無実の人が迫害されるとき、我々全員が迫害されることに等しい」と正義の力が団結するよう呼びかけた。
法輪功は気功修煉法であり、その著しい健康促進効果から、中国で学習者が急増した。中国政府の内部統計では、1999年に学習者数は7千万人以上、当時の共産党員数を超えた。1999年、当時の江沢民政権は弾圧を発令した。
明慧ネットによると、2013年に中国政府が労働教養所制度を廃止するまで、全国に300以上の労働教養所があり、被拘禁者の95%以上が法輪功学習者だった。 いまは10万人以上の同学習者が全国の約800の刑務所に不法収容されている。22年間に各種収容施設で臓器収奪されて死亡した学習者は大勢で、実態が闇に葬られているため、実際の人数を集計するのは困難だという。
2006年、米国に出国した元医者の妻は、法輪功学習者に対する組織的かつ大規模な臓器収奪を匿名告白した。その後、国際人権弁護士らや人権団体は長年の情報収集を経て、法輪功を中心とする良心の囚人に対する臓器収奪は「紛れもない事実である」とする複数の調査報告書を発表した。
(翻訳編集・叶子)
(転載:https://www.epochtimes.jp/p/2021/08/77335.html)