Human Harvest
人狩り:中国の違法臓器収奪

・米映像界最高峰ピーボディ賞
・第74回ピーボディ賞ドキュメンタリー部門・教育部門
・英国AIB賞国際調査ドキュメンタリー部門

予告編

中国で臓器移植手術をしたことのある、3人の台湾人患者・家族がインタビューを受けた。数百万円をかけて手術を行い、生存している人もいれば、死亡した人もいる。しかし、生き残った人は皆、なぜか取り返しのつかない思いが残っていると言う・・・

上映会では、米国を含む各国政府の動き、カナダの元アジア太平洋地区担当大臣デービッド・キルガー氏と人権弁護士デービッド・マタス氏が、独立調査した内容を放映する。

中国での「移植ツーリズム」の背後にある深い闇。事情を知らない日本人も関わっています。このたび、中国臓器売買の実態を調べて作られたドキュメンタリー映画「Human Harvest」が上映されることとなりました。お忙しいこととは存じますが、何卒ご来場いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

上映会現場風景

上映会質疑応答時FAQ

Q

 
中国の臓器収奪は、法輪功だけがターゲット?

A多くの犠牲者は法輪功学習者であるといわれています。しかし、臓器収奪が疑われる武漢市の大学生の大量失踪事件や、臓器略奪目的の児童誘拐事件ももあり、対象は法輪功だけではないと考えられています。

臓器収奪の始まりは90年代にさかのぼります。少数民族の住むチベットやウイグル、モングル各地区で発生しました。

当時、中国の移植技術は未発展の段階で、手術は広範囲に及ぶことなく、限定的でした。1999年に始まった法輪功弾圧は全国に広がり、各地の収容所は常に数万人を収容していました。

同時に膨大な人数を管理するのは経費が掛かります。このため、中国では収容者たちは中国経済の労働人口の一部となっています。さらに、共産党政府は収容者の人体を利益にするという、悪魔的な臓器ビジネスを始めました。

2001年の中国公式政府文書では、臓器移植は国家的な発展技術の一つとして明記されています。

法輪功迫害以降、中国の臓器移植の件数は激増しました。臓器収奪を調査する在英ジャーナリスト、イーサン・ガットマン氏は、迫害は特定の集団を一掃するために臓器収奪が行われているのではないかと推測しています。

Q
臓器狩りは、なぜあまり報道されていないの?

Aメディアはどうして多く報道しないのか、私たちにはっきりとした理由はわかりません。被害者側である法輪功、また医療倫理組織は声を揚げ続けており、即時停止を呼びかけています。米国下院、欧州議会でも臓器収奪を反対する法案は可決しました。しかし、報道規模は小さいものでした。

一つに、中国現地は海外メディアに対する規制が厳しく、危険を伴います。臓器収奪の現地証拠を収集できないことは取材を困難にさせています。NGOフリーダム・ハウスの報道の自由レベルによると、中国は180カ国中176位です。国境なき記者団によると、世界で300人あまりのメディア関係者が拘束されましが、中国が最多と言われています。

残忍非道な事態にもかかわらず、すぐさま国際的な認知と即時停止という国際的な動きに至らなかった歴史上の出来事は、第二次世界大戦のナチスによるユダヤ虐殺、ポルポト政権による国民虐殺などがあります。

臓器奪取はインド、フィリピン、ベトナムなどでも発生しますが、これらの国では明確な犯罪として取締対象となっています。

しかし、三権分立はなく中国共産党が超法規的な専制体制を徹底する中国では、臓器収奪を調査するカナダ人弁護士デービッド・マタス氏によると、

1.対象者を拘束する警察・公安(連行)
2.対象者に有罪判決を下す裁判所(国家反逆罪、邪教信仰罪、扇動罪など)
3.対象者を収容する刑務所(定期に臓器や血液検査を行いドナーバンク作成)
4.対象者の臓器を摘出/移植手術する病院および医療関係者
5.臓器移植を中国内外に宣伝広告する衛生管理当局

これらが連携して、組織的に臓器収奪が行われている模様です。

臓器収奪の停止に向けて対応を考える、日本の有志組織ストップ・メディカルジェノサイド(SMG)ネットワーク代表で、国際政治学者・加瀬英明氏は、米国では中国臓器狩りは周知の事実であり、大手メディアも報じてきた。しかし日本での報道は酷く小さいと訝しげです。

海外では大きく報じられています。例えば、今日の上映会のドキュメンタリー『ヒューマンハーベスト(人狩り)』は、豪州では国営テレビに放映されています。

また、韓国のテレビ局・TV朝鮮は、中国で移植手術病院、病棟、医師、外国人患者の取材を敢行し、テレビ放映しました。

近年、中国共産党政府外交部(外務省に相当)は、海外メディアに対して「中国について良い話を伝えて」と発言しています。日本は、70年代に国交が結ばれた中国と「相互の悪口を言わない」という日中記者協定も締結されました。先進国の西側諸国のメディアと比べると、中国で起きる様々な事故、社会、政治、外交問題など中国ニュースに対して、日本は控えめな報道は多いように見えます。

Q
臓器収奪について、国内の中国人は知っている?

A冒頭に先述した通り、中国では子供や若者を対象にした誘拐と殺人があり、臓器収奪目的の犯罪がしばしば報道されます。しかしながら、「臓器狩り」ほど広範囲に国家ぐるみの臓器収奪が行われていると知る人は少ないでしょう。勇気ある個人が、共産党政府のインターネットの情報封鎖を破り、海外の情報にアクセスできた場合などは知ることができます。

また、数十年に渡る共産党体制の中国では、政治闘争や権力争いで同僚・家族、親戚の密告を極度に恐れます。密告されれば、共産党による社会的な制裁、報復が個人を襲います。このため、人間関係には普遍的な不信、不関心が根付いています。他人のことをかまうと、自分に降りかかってくる、という心理です。

89年の天安門事件で学生たちが轢殺、射殺され、99年に法輪功に対する弾圧がありましたが、多くの人は実際に起きたことが何かをわかっていても「黙る」という選択を採ります。現代中国人の習慣的な自己の保護といえるかもしれません。いっぽう、自分の利権が侵害されれば、強く訴え陳情して、利益確保の努力を惜しみません。

Q
中国の強制臓器収奪の規模は?

Aすでに10数年続く臓器狩りによる被害は、おびただしい量だと推計できます。しかし、中国政府は一切データを提供しないので、具体的な数字がありません。

デービッド・マタス弁護士らは2016年に調査報告書更新版で、推測を試みました。中国の146軒の認定移植病院のみを対象に、病院規模(ベッド数、執刀医や医療関係者の数、設備など)や稼働状況から、最低毎年6~10万の手術件数が行われているとのことです。しかし、移植手術は800に及ぶ非公式の病院でも行われていると言われ、確かな数は不明です。

Q
日本の渡航移植者はどれほどいる?

Aこの問題に関心を強く寄せる国会議員を通じて厚生労働省に問い合わせていますが、残念ながら渡航移植者の統計データはとっていないそうです。

実際、中国に移植手術に行ったとしても、帰国後に術後ケアを受けないといけませんから、病院に確認すれば、把握することが可能です。隣の韓国では統計データがあり、20年間に2万人が中国へ渡航移植をしました。

移植自体は現代医学における素晴らしい進歩であり、私達も移植技術に異を唱えているのではありません。しかし、中国のような、移植用臓器の提供・分配システムが極めて不透明な国への渡航移植では、渡航を推奨する医師も、手術を受ける患者も、自らのリスクを冒していると言えます。その移植用臓器は、適切な手続きを踏んでもたらされたものとは考えにくいからです。

日本では、渡航移植を斡旋する業者が、ネット上で宣伝しています。高額医療保険の対象も海外渡航移植を適応されると宣伝しています。2008年、国際移植学会(TTS)は、渡航移植をやめ、自国での移植臓器の準備を努力するよう提言する「イスタンブール宣言」が採択されました。この流れから、渡航移植および斡旋は全世界で非合法化する流れがあります。しかし、日本では法整備が行き届いておらず、渡航移植を抑制する法律はありません。

Q
臓器狩りは国連は対処している?

A国連は、その設立の目的から、世界平和を維持に貢献する国際機関とは色合いが少し異なります。国連の正式名称は連合国であり、第2時世界大戦の戦勝国が作った組織です。米国、英国、フランス、ロシア、中国の常任理事国の意見が強く、この5カ国の問題追及には、国連の立ち回りは非常に貧弱です。

「中国の強制臓器収奪に反対する医師の会」(DAFOH)が2013年にスタートした臓器狩り停止を求める署名運動では、5年で300万の署名を集め、2018年5月、国連人権高等弁務官事務所に提出しました。この規模は過去、同所に寄せられた署名数で最多とされています。にも関わらず、国連は特別な対処を図りませんでした。

WHO総裁は、2016年10月に北京の人民大会堂で開かれた「中国国際臓器移植・提供会議」に送ったビデオメッセージで、「WHOはいつでも中国移植発展に貢献する」と述べ、中国の臓器移植技術発展の成功体験は「中国モデル」として、他国も参考にできると語りました。

さらに、中国「移植の権威」と呼ばれ、中国臓器移植の増加に主体的に関わってきた元衛生部副部長・黄潔夫氏は2018年7月、国連傘下組織・世界保健機構(WTO)の臓器移植関連部会の重要メンバーに選出されました。これを受けて、DAFOHは署名活動の停止を発表しました。

Q
「移植ツーリズムを考える会」とは?

A「移植ツーリズムを考える会」は2016年8月に設立されました。日本国内における移植関連法の改正を目標としております。また、中国で起きている強制臓器収奪についての現状を伝えたり、日本や海外における臓器移植関連情報を提供しています。

臓器移植ビジネス防止に関心を寄せる国会議員、地方議員は60名以上に達し、埼玉県議会、名古屋市議会などから国会へ意見書が提出されました。引き続き法改正という目的達成まで邁進していきたいと思っています。

Q
私達はなにかできることは?

Aありがとうございます。家族、同僚、友人、かかりつけのお医者さん、お住いの地域の議員や立候補者など、ぜひ周囲の皆さんに問題を周知していただきたいです。ツイッターやフェイスブック、LINEなどのSNS活用も有効です。ネット上にはすでに多くの動画があり、「移植ツーリズムを考える会」掲載の資料をご自由にお使いください。

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